AKBのファンは実在する

この半年くらい「AKB48ってあんなにテレビで騒がれてるけど、実際のファンってどこにいるのかな?」とずっと疑問に思っていた。だって、いかにもなあざとい演出と商売、あまりに多いグループのメンバー、それにいまい見えてこない個性*1。私はアイドルが好みになることはあまりないが、今まで見てきたアイドルの「良さ」はわからんでもない。でも、AKB48についてはちっともわからない。何よりも、私の周囲にAKB48のファンというのが一人もいない。確かに私は知り合いが多いほうではないが、10数年前のモーニング娘。のブレイクの際にはもう少し自分の周りには騒いでる奴がいたし、同じハロー!プロジェクトでも平家みちよの熱烈なファンというちょっとマニアなのもいた。AKB48秋葉原発でオタクが支持母体とも聞くが、正月に久々に会ったマニアック友人たちは口々にイカ*2の素晴らしさを語ったが、AKBなど口の端にも上らなかったぞ。いや、自分が30過ぎておっさんになって感性が老いたことを認めなければならないのはわかってるんだけどさ。
ところが、仕事場で昼飯を食いながらCBCのサンデードラゴンズ*3を観ていると、吉見*4、浅尾*5、高橋聡*6にざっくばらんな感じなインタビューが仕掛けられていたのだが、浅尾の曰く「ナゴヤドーム(?)のブルペンにはAKB48のポスターが何枚も貼られている。平井*7長峰*8によるものらしい。常時ポスターを目にしているうちに、だんだん情が移ってきた」と。おお、直接の知り合いではないが、AKBのファンの実名を初めて知ったぞ(平井か長峰のどちらかなので確定は難しいが)!しかも、もし平井なら私より年上ではないか*9
なんというか、とりあえず「AKB48が大人気」というのがマスコミを通した一方的な情報操作ではないのがわかってちょっと安心したよ。あまりに周囲にファンがいないから、かなり懐疑的になっていたよ。

*1:言うまでもないが、作者の主観です。もっとも、人の口から発するものに主観ならざるものはないが。

*2:正しくは『侵略!イカ娘』。で、こんなの→http://www.ika-musume.com/

*3:TBSがCBC中部日本放送)が東海地方に流しているドラゴンズべったり番組。ウィキペディアによると放送開始から27年が経過している長寿番組らしい。

*4:一起、中日ドラゴンズの先発投手

*5:拓也、中日ドラゴンズの中継ぎエース。ウィキペディア他を見てみると、学歴が小中高大まで知多半島内に収まっていてびっくり

*6:聡文。中日ドラゴンズの中継ぎ投手。

*7:正史、中日ドラゴンズの中継ぎ投手。

*8:昌司、中日ドラゴンズの中継ぎ投手

*9:ウィキペディアによれば、平井は昭和50年生まれの35歳。

今日のことば

運動神経抜群で、とある団体競技(どちらかいえば男性が主とイメージされる競技)でワールドカップに出たことのある、私より少し年上の女性の言。中学生のころは野球部に勧誘され、本人も乗り気だったが、この先練習しても、高校で公式戦に出られないことから断念した経歴を持つ。曰く、
「女性が土俵に上がれないのと、甲子園に出られないのは、全く同じ理由である」
ああ、理屈ではうまく説明できないが、すごくわかる感じがするぞ。そうだよな。

大河ドラマの惜しい話

昼に今年のNHK大河ドラマの『江』初回の再放送を観た。とりあえず、時任三郎浅井長政お市鈴木保奈美の組み合わせは、私のガキの頃のトレンディドラマじゃないか。ある種の懐メロ感…と思う私は年を取ったのか。これは私よりもう一回り年長の層を取り込もうとする作戦だな。
それはさておき、大河ドラマのCGの小谷城のリアルさにちょっと感動。私は好きな城跡なので5度ほど行ったことがあるが、なんかそのイメージとCGがだぶってすごくよかったよ。しかし、時任長政がお市保奈美に小谷山?から琵琶湖を見せるシーンで、湖岸右かたに見える山が城塞化されていない…。あそこは山本山*1が当時はあったはずなのに。地図で見ればわかるが、小谷城から山本山城に東西にわずか1里そこそこの防衛線を引くと、北から攻めてきても(すなわち大永の朝倉宗滴)、同じく南からでも(すなわち元亀の織田信長)、北国街道と北国脇往還を遮断できるとともに、小谷城への包囲を避けられるのだ。そんな大事な拠点を軽視するとは!、なんということだ。そんなことだから、山本山城主の阿閉貞征がいじけて寝返って一気に均衡が崩れ、浅井朝倉が共倒れしてしまったのだ*2!ああ、トレンディドラマ当主では戦国を渡りきれぬわけだ。
と、くだらないことはさておき、惜しいなNHK。むしろ景色の中に中世城郭があったほうが、一層リアルだっただろうに。

*1:http://map.yahoo.co.jp/pl?lat=35.44102222&lon=136.21897500&ac=25203&az=212.621&v=2&sc=3Yahoo!の地図参照。縮尺を大きくすると、真東に小谷城が見えるでしょ?

*2:史実では、天正元(1573)年8月8日、(おそらく)羽柴秀吉の調略によって山本山城主の阿閉貞征(?-1582)が寝返ると、信長はその日のうちに出陣、小谷城-山本山城防衛線を一気に突っ切り、小谷城の後方の山の大嶽(今の小谷山主峰)を嵐に乗じて攻略した。さらに援軍に出ていた朝倉義景の軍が敗色を見て撤退に入るところを強襲して総崩れに追い込み、一気に越前に乱入して朝倉氏を滅ぼした。さらに近江に取って返して小谷城を攻撃、9月1日に落城させた。なお、この間わずかに22日であり、それだけ山本山城が織田方に渡ったということが重要な事件であったかわかる。

下流に居ること悪む[中国がらみ]

いきなり『論語』子張篇を引く。

子貢曰「紂之不善、不是如之甚也。是以君子悪居下流、天下之悪皆帰焉」。
子貢曰く、「紂の不善は是の如く之れ甚だしからざるなり。是を以て君子は下流に居ることを悪む。天下の悪、皆之れに帰すればなり」と。

ここでいう「下流」とは、行いが下品であったり汚い者には、川の水が集まって行くように、すべての悪評が集まっていくくらいに解釈すればいいでしょう。つまり、殷の紂王のように自らに悪名を集めないためには、君子は品行を高く保って生きるべきである、ということです*1。例の白川静先生の好きな「書を読むには、志有るを要す、識有るを要す、恒有るを要す」の原典・曽国藩の手紙には、「志有らば則ち断じて下流と為るを甘んぜず」、学ぶに際しても志を持っていれば、下劣な人物のまま甘んじようとしない、といっています。
さて、現代に戻せば、中国がしばしば日本に向けて行ってきた戦争問題をめぐるネガティブ・キャンペーンは、過去の日本の「下流に居る」振る舞いをことさらに取り上げて、現代の日本をも下流に居らしめる=「天下の悪、皆之れ帰」さしめんとして、自国民に対する敵意を日本に向けると当時に共産党政府の正当性をアピールし、さらに国際的影響力その他の低落を図ったわけで、ちゃんと現代中国の政治家も『論語』は読んでいるようですな。
ただし、現代の中国はこれが自家中毒を起こしているようで、反日行動がヒートアップして収拾がつかなくなってるようですな。また、尖閣事件のように政治家が国外より国内を気にして国際問題を強引に処理して、海外諸国に不信感を持たれるようなことが何件か起きるなど*2、何やら自ら下流に立とうとしているような感じ。
日本としては、「きゃあっ、中国、非道だわ!!」ともっと声を高らかに叫んでおいたほうがいいタイミングなんでしょうね。現代中国の政治家は、中国の振る舞いに対して日本が非難して自国の国際イメージが低下することと、国内感情(+解放軍)を両てんびんにかけて、どうするか決めているわけだから、次に必ずあるであろう中国の非道には、もっと声も限りに、金切り声で、悲鳴をあげるべきでしょう。いや、先の尖閣事件のときのように、じっとしおらしく耐えたほうが日本人らしくて国際的に効果がある?のかもしれませんが、肝心の中国人そのものにいまいち効き目がないことを考慮すべきでしょう。先に*3チベット解放運動のことをなんやかんや書きましたが、なるほど、そうすると中国共産党政府ネガティブキャンペーンが遠回りでも一番効き目があるのかな。

*1:子貢の言いたいことには、殷の紂王は滅ぼされてしまい、次の王朝である周王朝に歴史を書かれる立場になったために、一層「下流」に立ってしまったということももちろん含んでいるでしょう。歴史は怖いですね

*2:ここしばらくの日・韓・越という隣国への中国の振る舞いは、一貫して強引かつ傲慢なのは、客観的な事実になってしまっていると思いますが

*3:1月1日(http://d.hatena.ne.jp/Genza_Aboshi/20110101

今日のことば

「ネットほど広範かつ執拗に注意分散を行うべく作られたメディアは、これまで存在しなかった―ニコラス・G・カー」
だそうです。アットマーク・アイティの「がんばれ!アドミンくん」ずっと小さな楽しみにしてきたが、ここでこんな金言を知ることができるとは…
ちなみに、ニコラス・G・カー氏というのはウィキペディアによると、IT投資に批判的な人で、「情報技術が偏在化・標準化・廉価化するにつれてビジネスにおける情報技術戦略の重要性は逓減している」とのたまい、ウィキペディアのようなボランティアプロジェクトをプロフェッショナルを駆逐するとしているような人か。こういう人がいるのは当然だが、具体的人名で知るのは甚だ無知ながら初めてだな。

我こそが「あいち」を代表している!

午後2時、地元・田原市内の国道の交差点を横断しようとすると、街宣カーが何やらのたまいながら通過していく。聞けば、名古屋市長・河村たかしの例のだみ声で、「減税恒久化で元気なあいちを!県知事選には大村に清き一票を」とかやっている。
それは別にいいいのだが、街宣車が同時にBGMのように流している曲が「燃えろドラゴンズ*1」。
にわかにむかむかっとしてきた。これは何か、愛知県民なら誰でもわかり、親しんでいるこの音楽を流しておけば自分たちにも親しみをもってもらえるという狙いか。それとも、「俺たちが愛知県を代表している、俺たちこそが愛知である」と言外に主張したいということか。
前者なら安易なポピュリズムであり、庶民を小馬鹿にしているとしか思えない。後者なら、「俺の考えは名古屋市民の考えだ」的な香りがする河村さんの考え方ともろにリンクしてくるな。ああ、いやな感じ。気持ち悪い。

*1:名古屋に本拠地を置くプロ野球団、中日ドラゴンズの応援歌。昭和49(1974)年にCBCラジオの番組企画で作詞され、パーソナリティの山本正之が作曲し、板東英二が歌って大ヒットした。歌詞にその年に活躍している中日ドラゴンズの選手を織り込む構成になっているため、毎年のように新しい版がリリースされている。地元にゆかりのある舟木一夫水木一郎などが歌っている。

今年は政権交代します!

Genza_Aboshi2011-01-02

表題を見て、「え、こいつは、政治的プロパガンダをやる人?」と思ったあなたは、一応最後まで読んでください。
友人3人と遠州の奥にある秋葉神社に行ってきました。地元も含めて、私はこれで6社初詣したことになりますが、まあ気にしない。
秋葉神社には上社と下社があるが、まずは山頂にある上社へ。詣でた後、3枚の皿に願いを書き、それをやや離れた金輪に目がけて投げて、輪の中を通れば願いがかなうというもの。私はなにせやり残しを山のように作る人なので、「完遂」「做完」、それに体が資本なので「健康」とそれぞれ皿に書いて投げるも、近くを通るも全て失敗。ということは、今年も私はやり残しまくり?(各方面からの怒りが殺到してしまう)
3人の友人のうち、2人も失敗。そして、最後のひとりは金融関係に従事していることから、「日本の景気回復には、政権交代が必要!」という願い?のもと「政権交代」と3枚ともに記入。
もうおわかりでしょう。1・2投目は外したものの、見事3投目は吸い込まれるように輪の中をくぐりました。「すげえ」「入った!」との感嘆とともに全員が思ったのは、「これで政権交代するの?」。
いやいや、間違いない!これで政権交代するんですよ!!いやー、びっくりですな。管政権がこんな形で終了することになるとは、思いもつきませんでした。なんなのかわかりませんが、変な気分でこの1年楽しみです(私は政治に疎いので、民主党に支持・不支持とかはありませんが)。
外宮は本宮よりもかなりこじんまりとしていましたが、ちょっと趣のあるいい感じの社でした。それよりも、気田川を挟んで南側にある山がすごく城山っぽくていい感じ。これは犬居城跡かな、と思って帰って調べたら、堀之内城山城跡という、家康の犬居城攻め*1の際の陣城だったらしい。犬居城跡には行こう行こうと思っていつつも、鉄道から遠いせいで(私は多人数の時以外は自動車であまり移動しません)、そのままにしていたが、これはそれでも訪問すべきだな。浜松市が発掘調査したばかりだしね*2

*1:天正4(1576)年。前年の長篠合戦後、家康は遠江の武田勢力の駆逐にあたり、犬居城主の天野藤秀はこれに耐えられず城から退去した。

*2:http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20101210/CK2010121002000132.html 中日新聞2010年12月10日