キムタクで海苔が売れるin伊良湖

1年ちょっと前に映画『Space Battleship ヤマト』の撮影でキムタク一行が渥美半島の突端・伊良湖岬に来たという話を書きました*1。その際に、キムタクの写メとともにさまざまな流言が飛び交ったことに触れましたが、12/6の朝日新聞の記事を少し長くなりますが、ごそっと引用しちゃいます。

伊良湖岬田原市)の「道の駅」で、のりのつくだ煮「伊良湖のり」が爆発的に売れている。 きっかけは1日から全国で公開されている「SPACE BATTLESHIP ヤマト」。
昨年秋に岬で撮影があった際、主演の木村拓哉さんや黒木メイサさんが食べて気に入った話が 口コミなどで広まったという。効果はヤマトの兵器「波動砲」並みだ。
伊良湖のりは、道の駅「伊良湖クリスタルポルト」と、近くの伊良湖ガーデンホテルリゾート&スパの2カ所だけで、3年前から地域限定販売している。1瓶180グラム入りで価格は630円(税込み)。千以上ある商品の中で一番の売れ筋という。 伊良湖のりは、クリスタルポルト南知多町の食品会社と一緒に考え出した。渥美半島沿いの三河湾で 取れた青のりを使い、砂糖や水あめ、しょうゆで甘さや辛さを調整した。 支配人の間瀬公博さん(48)が「開発の際、何度も駄目出しをした」というこだわりの逸品だ。
クリスタルポルトによると、ロケが来る前の売り上げは年間で300万円程度だった。 これがロケの後は1.5倍の450万円にまで跳ね上がった。 特に40〜50代の中年の女性が「キムタクののりだ」と言いながら、買っていく姿がよく見られるという。
映画のロケは昨年10月下旬から11月上旬にかけて、伊良湖岬のフェリー乗り場に停泊した 伊勢湾フェリー(本社・三重県鳥羽市)の中であった。「ほの国東三河ロケ応援団」(事務局・ 豊橋観光コンベンション協会)が誘致した。配給元の東宝によると、伊良湖岬ではフェリーの車両甲板で、 ヤマトの格納庫のシーンを撮影したという。
木村さんや黒木さんら出演者とスタッフは、伊良湖ガーデンで宿泊し、クリスタルポルト3階の多目的ホールが昼食会場や控室などになっていた。
間瀬さんによると、昼食でスガキヤのラーメンが出たときに木村さんは「これ、うまいよ」と言いながら、伊良湖のりを約30人の出演者・スタッフの丼の中に入れて回った。その様子を見ていた間瀬さんが ロケの関係者に尋ねると、「木村さんはすでにたくさん買い込んで、かばんの中に詰めていますよ」 と言われ、驚いたという。
また、黒木さんも朝食のバイキング会場で、ほかの出演者たちに「のりがおいしいですよ」と勧め、 「黒木さんがおいしいというのりが欲しい」とホテルの売店に買いに来た俳優もいたという。
伊良湖岬は「釣りバカ日誌」や「ウルトラセブン」の撮影や、島崎藤村の「椰子(やし)の実」で知られる。 間瀬さんは「若者向けの映画『ヤマト』で、ロケ地巡りをする人たちを集客したい」と期待している。 問い合わせは、伊良湖クリスタルポルト(0531・35・6631)へ。

はあ、芸能人って、いやキムタクってすごいんですね。このことを扱った2ちゃんでは「300万が450万なんてたいしたことないだろ」って書いてるけど、いやいや、田舎の片隅で売られるやまほどある商品のうちの一つが「キムタクののり」という商品力を得て年間売上がこれだけ伸びるってのは大きいですよ。もしかしたら他の商品も買ってもらえるかもしれないし、あわよくば伊勢湾フェリー*2に乗ってもらえるなどの波及もあるかも、芸能人を呼ぶってのはすごく金のかかることだけど、それだけの効果がうまくやれば望めるかもしれないわけですね。
おまけ。伊良湖まで来て映画クルーがみんなでお昼はスガキヤだったんですか?スガキヤは、名古屋で有名なチェーンだが、伊良湖はおろか、田原市内には一店舗もありません*3豊橋の最寄りの店舗までざっと50kmあるのだが、麺が伸びるぞ。ということは、料理人ごと呼んだのか、それとも実はカップラーメンだったとか?ちょっと気になる。

*1:http://d.hatena.ne.jp/Genza_Aboshi/20091109

*2:渥美半島の突端・伊良湖岬志摩半島の鳥羽を結ぶフェリー。収入減に悩むなかで伊勢側で高速無料化となり、一時は廃止となりかけたが、地元自治体の援助によって存続が決まった。とはいえ状況が好転しているわけではないので、しんどい状況が続いている。

*3:以前は田原市中心部(といってもたかがしれているが)のジャスコにあったのだが、撤退してしまいました。とほほ。