メモ「地震はなかったと思い込みたい」

確か、NHK総合のAMで夕方のニュース*1か何かで解説の方が言っていたこと。聞いてからかなり日が経過したので、かなり私の言葉に変換されてしまっているが、おおむねこんな感じだったと思う。アナウンサーの国や東京電力などの震災や原発事故への対処が遅れているという発言を受けたものです。
「それはそうですよ。多くの人はこの途方もない被害を前にして、それを見たくない、地震などなかったと思い込みたい、以前のパラダイムのままでいたい*2んですよ。いま、そこで起こったことを直視して、意識を切り替えられないんですよ」
ああ、俺だってそうかもしれん。いま、私の住む場所は地震の被災地から隔たること500km。3月の地震当日には薄気味悪い揺れを感じ、その後テレビで流れた津波の映像には息を呑んだ。その時にはこれで何かが変わったと思った。その後も義捐金や節電などと少し違う生活に追われてはいるが、テレビで見る被災者や原発が生んだ悲惨な状況が意識から遠くなり始めていた。次に向けて行動し、考える時代が来ているのは間違いないのだ。
意識を変えることはただ地震と被災地を直視することだけではない。日常の生活で感じることなのだ、とわかってはいるのだが…。

*1:震災関係の報道については、同じNHK総合でもテレビよりもラジオのほうが率直で聞きごたえがあると思いますが、いかがでしょう

*2:普通の人が多く見るラジオで「パラダイム」なんて言わない気がするのですが、しっくりくる表現がいまいち出てこない…