学力低下とはきっと嘘だろう

某日、ローカル線に乗車中。
ロングシートの座席の隅に座る私の目の前で、三人の女子高生が会話をしている。話の内容と恰好から見たところでは、部活でバスケットボールの試合をした帰りらしい。
話題はその試合で活躍した女性、リョウコ(仮名)について。なんでも、彼女は試合になると目が覚めたように急に活躍しだすらしい。一人の子がそのさまを説明するのだが、
「だってアドレナリンがミサ(仮名)は二次曲線だけど、リョウコは三次曲線なんだもん」
ああ、な、なるほど。傍で(勝手に)聞いている私にもなんとも想像しやすい説明!リョウコの活躍が目に浮かぶようだ。しかも表現が知的。学校で習ったことを巧みに自分の言葉にしている。
いやいや、学力低下が叫ばれていますが、きっと嘘ですな。職場が少し変わってから、10代と話す機会が減っていたのだが、安心しました。ああそうそう、女子高校生三人組よ、目の前の30過ぎの男が、にわかにニヤッと笑ってさぞかし気味が悪かったかもしれんが、なにとぞお許しを。