姫路文学館特別展「鉄道と旅と文学と」

ただいま天守が修理ですっぽりと覆われている姫路城跡の西側・男山の西側にある姫路文学館。ただいまそこで行われている特別展*1が鉄モノということでちょっと興味をもって見てきました。展示のメインは鉄道にちなんだ文学作品のハイライトが引用されてパネルに示され、その前にはその場面のジオラマというもの。写真ではなく、ノイズを排除して純粋にその場面を切り抜けるということでジオラマなんでしょうね。いや、ジオラママニアがいただけ?
また、内田百輭*2宮脇俊三鉄道文学の二大御大を特別視して扱っていたのもさすがは「鉄道」が冒頭に冠してあるだけのことはある。その他の出品物を見るとマニアのご所蔵品が多いのは、最近多い鉄道展の傾向(いや、この世界はそうしなければ出品物が増やせぬかもしれぬ)ではあるが、それだけではないのが姫路文学館ということにしておきますか。ちなみに、「所蔵者のご厚意により撮影OKです。どうぞブログにでも貼り付けて広めてください」とのことで、これも一つの見識だなあとそんなところでも感心しました。ということで一枚貼っておきますね。

なお、この特別展はイベントがとても多いのが特徴のようで、鉄道模型やミニSLが走るなんてのはよくあるんですが、弁当を復刻してみるとか、NHKの中国鉄道大紀行のプロデューサーが制作裏話を語るとか、大洋ホエールズスーパーカートリオの一角、屋鋪要*3蒸気機関車を訪ねて日本中を旅していることを語るとか、イベントも盛りだくさん。ようやりましたなあ、担当者氏。

*1:http://www.city.himeji.lg.jp/bungaku/tokubetsutenn/tetsudo/tetsudoten%20omote.pdf

*2:1889-1971。夏目漱石門下の小説家。随筆『阿房列車』シリーズは、おそらく鉄道「ばかり」の随筆で初めて商業ベースに乗ったものだった気がする。

*3:1959-。主に1980年代後半から1990年代前半に活躍したプロ野球選手。巧みな盗塁とヒゲが印象的な選手だった。ところで、アメブロの同氏のブログ(http://ameblo.jp/yashiki/)を見ると、野球記事とSLを中心とした鉄道の記事と半々くらいって感じ。なるほど、お好きなんですね。