大阪日本橋で中古パソコン市場を見る

最近、私のまわりで中古パソコンを買ったという人をずいぶん見るようになりました。また、どこそこの事業所がパソコンをうん百台売ったという話もちらほら聞こえてきます。パソコンは仕事で多少携わっている割にてんで鈍いのですが、中古市場の現在を見たくなって、18きっぷを使って大阪日本橋まで行ってきました。
実はかれこれ5年くらい大阪ミナミに行くこと自体がひさびさで、JR難波で降りて千日前を日本橋までゆったり歩いたが、いやあ、大阪は違いまんなあ。ゴミゴミ感と、全てがシェイクされたような雑然とした感じがなんともいえずよいです。おお、誰も信号守りゃしないし、横断歩道をちんたら歩くとクラクションどころか車が突っ込んでくるし、ゴミをあさくるおじさんがこっちをにらんでくるし、中学生がカツアゲされて警察呼んでる。専門書を扱う古本屋の真ん前に風俗の案内所があったりするのは、どっちが場違いなのか、これぞ大阪なのか。
さて日本橋。関西に住んでいた大学生のころに数度行ったこ程度だが、なるほど、どんな分野につけても中古ショップが増えてますねえ。それにオタク店と中国がらみの店がこんなに…あったっけ?大阪における中国の扶植拠点は日本橋ということでいいのかな。
それはさておき、中古パソコン店は堺筋から一本西に入った小路に中小規模ながらたくさん見つかりました。名古屋大須と比べても、かなり多い。JOHSHINやSofmapなどの大型店でもワンフロア割いて中古パソコンを売っているのに驚き。市場規模でかいな。
ノートもデスクもあるが、比率としてはノート、しかもモバイルが多かった印象を受けました。だいたい3−5、6年を経過したパソコンが中心でした*1。値段は20,000円弱から40,000円強くらいが主力。見た感じでは引き取り後清掃してWindowsをそのまま乗せ換えただけ*2のものや、メモリを256MBから512、1024MBなどに積み増したりMicrosoft Office 2007 Personal*3をインストールしてあるなど、サービス増強したものの2種類の売り方が主力でした。いやいや、もう一種類かごに「ジャンク品」と銘打って980円で山積みのノートパソコン群もあったな。誰が買うんだありゃ。おそらく引き取り後完品では動かなかったのでしょう、ノートパソコンのハードディスク、マザーボード、バッテリ、さらにLCD(液晶)までバラ売りしてる店もありました。また、注意深く見ていると複数の店に同じ機種・型番のノートパソコンが売られてる。ノートパソコンを裏返してシリアル番号を控えてみると、近い。これは勝手な想像だが、事業者が大量にパソコンを引き取り業者に売り払い、引き取り業者がパソコンを再利用できるように整備、そして中古販売業者に流すという構図があるのでしょうか。
ちょっとおもろかったのが、小さく露店を出してNTT西日本(の下請けの下請け)がBフレッツのキャンペーンを打っていたのだが、これが「入会料500円で中古のパソコンも付いてくる!」というもの。ちょうど5年くらい前の機種のノートパソコンだったけど、これで選ぶ人おるんかいな?
いやあ、不況だからこそ?元気な業界もあるもんですね。確かに多くのユーザーにとって、パソコンってワードとエクセル、それにネットができりゃいいわけで、Windows Vistaのご立派な機能なんていらないもんねえ。中古パソコンを2、3年ごとに買い替えても新品買うより安いですしねえ。ただ、一方でちょっと品定めしている客に比して店や品が多い印象も受けました(私が行ったのが休日の合間の月曜日なので、当てにはならんかな)。12月21日朝刊の朝日新聞に中古業者の倉庫に山積みとなった業務用コピー機が写真で載っていましたが、不況が進みすぎて誰も中古すら買わなくなり、品がだぶつかないかないでしょうか。中国もこれから派手に落ち込むかもしれず、輸出も当てになりませんし。
いやあ、面白かった。勉強にもなりました。ただし、私が買って帰ったのは古本5冊。しかもパソコンに関連するものは0冊で、全て小説か歴史がらみというのはなんというか、少しは好きな分野から出てみろというか、視野が狭いかな。

*1:大型店のほうがやや新しいパソコンを売っている傾向がありました。また修理についても例えばJOHSHINなどでは「3年間対応します」と安心を売っていましたが、中小ではそういう保障は見当たりませんでした。

*2:ほとんどの場合Windowsプレインストールモデルのパソコンを購入することになるので、パソコンが消費者から中古業者に引き渡される時にWindowsが付属する。ただし、Officeはプレインストールではなくライセンスを別に買っていることが多いため(特に個人ではなく事業者)この場合は使用権を中古業者に譲渡することは困難

*3:高額でないマイクロソフトのOfficeではなく、代用品となりうるソースネクストの『Think Free』であったり、キングソフトの『Office』も見かけました。一方で、オープンオフィスは見かけなんだなあ。ただなのに。