いえもんさま(はあと)

古本屋に司馬遼太郎の『功名が辻』が2冊100円(!)であったので買って読んだ。
山ノ内一豊は下っ端士官からたたき上げた人だから、戦争のシーンがちょっとなまなましい。

さあ大河ドラマではどうするか。信長や秀吉と違って、血なまぐさい中で本人自ら敵の首を取ることで出世したわけだし、そのへんスルーじゃわけわからんぞ。

さて、奥さま千代のだんな様への呼び方。
せっかく小説内の文中で一豊を指すときにはは通称の「伊右衛門」で統一するのに、千代に一豊を呼ばせるときには、諱の「一豊さま」。
こういう誤りは司馬の初期小説では確信犯のようにやることだが(明治維新に至るまで諱で人を呼ぶなんておっかないまねはありません)、でも仲間由紀恵に呼ばせるのならどっちがいいだろう。「伊右衛門」の方が語感その他色気があっていいと思うけどなあ。お茶のメーカーがブランド名に採用してるくらいだし。ねえNHKさん(今言っても手遅れだが)。